株式会社ナカムラエンジニアリング

MORGAN 4+4 定期チェック

※ メンテナンスリポートの更新は 2018/10/28 を以て終了いたしました。以下は過去の記事となりますのでご了承ください。

モーガン

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ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。

今回、MORGAN 4+4 メンテナンス御依頼有り難う御座います。

只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。

ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。

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MORGAN 4+4 定期チェック開始準備の為、リフトセクションへと…

MORGAN 4+4

MORGAN 4+4

チェック開始です。

MORGAN 4+4

MORGAN 4+4

1908年、H.F.Sモーガン氏によって創業された英国モーガン社。

英国のウスター州、マルヴァーンで日々手造りで歴史と伝統に誇りを持って車輌製作を今もなお行なうモーガン・モーター・カンパニー。

モーガン社創始者、ハリーH.F.S.モーガンが、エンジニア学校と実地修行を経て、小さなガレージを開いたのが始まり。

モーガン・モーター・カンパニーが最初に生みだした車輌は、3ホイーラー。

熱心なカスタマーのリクエストで、104年の時空を超え..... それがモーガンの心意気。

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この固体に搭載されているパワーユニットは、英国フォード社のユニット。

キャブレータは、オリジナルからWEBERへと変更されています。

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モーガン4+4の特徴は、現代にはありえない木材によるフレーム。

ボディや内装などのほぼ全てがハンドメイドによって仕立て上げられ伝統を今なお引き継ぎ続ける精神は素晴らしいの一言。

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サスペンションシステムは、フロント側が独立スライディング・ピラー+コイル 

リヤ側がリジット・アクスル+半楕円リーフ・スプリング

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車輌はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。

メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…..書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台の車輌として構築されています。

車輌毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツが有ります。

 

ただ、これまで車輌がどの様な方法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?

オーナーがどの様に使用してきたか?

どの様な保管をされてきたか?

色々な状況でメンテナンス個所が違ってきます。

指定交換に入っていないパーツでも使用状況によって寿命が長くもなりまた、短くもなります。

車輌内部の隠れた部分まで、的確なチェックを行ないます。

定期的な確実なチェックでベストな車輌の維持が可能になります。

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エレクトロニクス部分の不具合。

トラブルシューティング開始です。

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ピンポイントでトラプルポイントを確定します。

次に、なぜ不具合が発生してしまったか?

引き起こしている主原因は?

これらの要因も特定します。

 

このプロセスが非常に重要です。

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オイルレベルゲージが抜けている状態。

オリジナルとは別に製作され後付けされているパーツが原因。

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オイル漏れポイント。

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フロントブレーキシステムは、ディスクブレーキ。

リヤは、ドラムタイプ。

 

よくメンテナンスが行き届いているブレーキシステムです。

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独自のチェック項目を細部までチェックします。

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全てのチェックが終了したMORGAN 4+4。

確実に現状の車輌の状態を把握し切らせて頂きました。

内容をまとめ、現状の車輌の状態を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。

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お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。

パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。

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MORGAN 4+4 リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…

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リフトUP。

リペア&メンテナンス開始です。

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まず、リヤデファレンシャルのオイル漏れから。

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デファレンシャルが内蔵されているホーシングは、デファレンシャルとアクスルが一体化している駆動系部位。

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周辺部分もクリーニングアップ。

リペア&メンテナンス完了です。

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続いて、油脂類の交換です。

一言で油脂類と言っても、車輌は常に、色々な油脂類で、潤滑作用や油圧の発生による作動が行われています。

エンジンオイル&オイルフィルター ミッションオイル ブレーキオイル クラッチオイル パワーステアリングオイル エンジン冷却水などなど…

MORGANなどの日々手造りで製作されている車輌。

伝統のメカニカル機構で現在も構成されていますね。

その構成パーツの素材や機構を考慮し、ベストな油脂を選択していきます。

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まず、エンジンオイル&オイルエレメントの交換から。

油脂は、各社色々とラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有り、車輌モデル毎また、使用する部位また、車輌の使用用途などを全て加味し、1番適切なオイルを選択します。

メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難なのですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。

新車時のエンジンに注入されているオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、ファクトリー専用の非常に高額なオイルです(一般には流通しない特殊な高性能オイル)。

決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。

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オーナーが大切にされている車輌。

車輌への乗り降りからメンテナンスに至るまで細心の注意を払い独自のサービスをご提供させて頂いています。

今まさにオイルを抜くエンジニアの手。

手がこんなに綺麗なのは、汚れたらすぐ洗う、という当たり前の習慣を日々欠かすことなく行っているからです。

爪の間に油が染みこんでいたり、作業服の袖口が汚れたままだったとすればオーナーは不安もいだかれる事でしょう。

 

私たちのサービスはそこから始まります。

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オイルの劣化度は、目で見る 触るなど簡単な方法で判断しにくい物です。

真っ黒になったオイルや、異臭 変色している物は別ですが…..

 

通常、使用期間や走行距離で判断します。

各オイル類には全て食品と同じ様に賞味期限が有ります。

賞味期限切れでは本来の性能を発揮できず、パワーユニットを痛めてしまいます。

劣化の発生は、外気による酸化、メカニカル圧力によるオイル分子のせんだん、熱、ブローバイガス内のフューエルの混入で劣化していくのが一般的です。

エンジンオイルは、ベースオイルで色々と分類されます。

鉱物油

部分合成油

化学合成油

PAO

エステル

植物油

規格で分けると…

API規格

ILSAC規格

SAE規格

ACEA規格

JASO規格

粘度による分類では…

SAE粘度

HTHS粘度

エンジンオイルでは、潤滑 冷却 防錆 応力分散 密閉作用 洗浄作用の6つの作用が求められます。

オイルに添加されている成分内容や粘度などなど…ベストなオイルをチョイスします。

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続いて、オイルエレメントの交換。

MORGANのオイルエレメントは、カートリッジタイプのオイルフィルター。

着脱可能なカートリッジ内部にフィルターが組み込まれているタイプ。

オイルフィルターは、1923年、アメリカ人発明家のErnest SweetlandとGeorge H. Greenhalghが初めて実用的な自動車用オイルフィルターを開発したのが元祖。

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カートリッジ内部や、構成パーツを綺麗にクリーニングアップ。

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続いてミッションオイルの交換。

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エンジンオイルの交換はオーナーが1番気にし交換されますが、ミッションオイルも忘れてはいけない油脂類の1つ。

ギヤーの焼き付きを避け、またシフトフィーリングまでよくなるミッションオイル。

シフト操作をするとミッション内部で大きなギヤーが噛み合ったり、外れたりしますよね。

ギヤーオイルには、潤滑 冷却 防錆 応力分散の4つの作用が求められます。

エンジンオイルでは、これに加えて密閉作用や洗浄作用が要求されますが、ギヤーオイルの場合この効果はほとんど必要が無いでしょう。

それよりも重視されるのが応力分散作用ですね。 この作用がしっかりと発揮できるミッションオイルを使用しないと、ギヤーの焼き付きなどのダメージに繋がったり、シフトフィールの悪化に直結します。

 

MORGANのミッション構造 素材に1番適した油脂を選択します。

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ミッションも破損すると非常に高額なリペアになるので、交換スパンはキッチリと…

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ドレンボルト インナー&アウターをクリーニングアップし組み込み。

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続いてブレーキオイルの交換。
 

一般的なブレーキオイルは、ポリエチレングリコールモノエーテルが主成分で構成されています。

これに酸化防止剤 防錆剤等が添加されています。

グリコール系は吸湿性が高く、湿気を吸うと沸点が下がってしまいます。

ただ、吸湿しても沸点を比較的高く維持できるようにホウ酸でエステル化してあります。

水分があってもエステル結合で加水分解されますが、定期スパンで交換しないと加水分解が飽和状態になります。

ブレーキオイルは、1年に1回の交換が必要です。

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周辺部分もクリーニングアップ。

ブレーキオイル交換完了です。

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続いて、オイルレベルゲージロック不良のリペアへと。

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オルタネータが国産のパーツに交換されています。

その装着用に製作されているブラケットが接触しオイルレベルゲージがロックできない現状。

ここからのオイル漏れがオイルパンへと滴っています。

また、ロック出来ていない状態では、塵や埃、砂等がパワーユニットに混入してしまう可能性があります。

 

ブラケットを設計、製作します。

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製作完了のワンオフパーツ。

必要なパーツは全て設計、製作します。

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仕上がったパーツを組み込み。

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ノーマル然と...

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確実にかつ、簡単にロックできるよう。

これでゲージの折損を気にする事無く、気軽にオイルチェックが行えます。

また、オイル漏れ、塵や埃 砂等の混入もシャットアウト。

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続いてサスペンションシステム ステアリングシステム等のメンテナンス&クリーニングアップ。

また、定期的な、足回り&車輌全体のトルク管理が必要です。

各部の調整と同時に締め付けトルクのチェックまた、サスペンションシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンスを行います。

 

現状のフロントサスペンションシステムの画像。

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また同時に、分解時にしか出来ないフェンダー内部の隅々まで、クリーンニグアップします。

中々オーナーが目にする事の無い部分。

また、雨天使用しなくても、ダストや砂などが付着してしまう部分でもあります。

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同じくリヤーサスペンションシステムの現状の画像。

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フロント リヤ共にかなり手入れが行き届いていますね。

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メンテナンス&クリーニングアップ開始です。

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サスペンションシステム ステアリングシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンス完了。

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ダストや砂などをクリーニングアップする事により、本来の機能がより機敏になると共に、クリーンな状態を取り戻しました。

きめ細やかなメンテナンス&クリーニングアップを随所に施します。

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同じくメンテナンス&クリーニングアップ後のリヤサスペンションシステム。

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パフォーマンスを100%発揮させる為には、定期的に、特有のメンテナンスを行うことが必要です。

独自のクオリティーとテクニックで、徹底した特有のメンテナンスを実施。

 

各部メンテナンスと同時に施工する独自のクリーニングアップ。

各部のクリーニングアップは、本来の素材を蘇らせる意味で1番適した仕上げを行います。

ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行いません。

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続いてホイールのクリーニングアップ&メンテナンスへと。

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ホイール裏側の現状の画像。

オーナーの車輌への思いがひしひしと感じ取れます。

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4輪全てクリーニングアップ メンテナンス開始です。

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ホイール クリーニングアップ&メンテナンス終了後の画像です。

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スポーク1本までスッキリ。

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ホイールハブもメンテナンス。

メンテナンス&クリーニングアップ終了のホイール。

 

組み込みに備えます。

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続いて、クリーンな状態から車輌の最終チェックへと。

独自の精度で機能性のバージョンアップを図ります。

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最終チェックも全て終了。

エクステリア、インテリアの最終仕上げへと。

メンテナンス同様、仕上げにもこだわります。

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エクステリア&インテリアも最終仕上げ終了です。

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隅々まで独自のクオリティーで仕上げます。

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歴史と伝統を継承し続けるMORGAN。

貴賓あるエレガントさが漂います。

近年色々なスーパースポーツが国産車のようにモデルチェンジが繰り返されている今、

個性が薄れてきたと感じるのは私だけでしょうか。

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全てのリペア&メンテナンス終了のMORGAN 4+4。

 

こちらのMaintenance Reportには作業内容の1部のみを抜粋し掲載させて頂いています。

実施した全ての、リペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。

全て担当エンジニアが撮影しています。

詳細な写真 150枚 CD-R 1枚に落として有ります。

また、今回のメンテナンス内容、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので車輌と一緒にお持ち致します。

今回メンテナンス御依頼有り難う御座います。

今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。

 

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